インバウンド道#001「志を持つ」

事業起ち上げ奮闘記

インバウンド領域で何かをやろうと思い起業して、
あっという間に1年が経過していました。

この1年間、業界内外多くの人と出会い、
色々試行錯誤してきた結果、
やっと一つのサービスが形になりつつあります。

業界としては、まだまだ発展途上です。
僕たちの経験が、
インバウンド業界で起業を志す人、既に事業に関わっている人に、
少しでも力になったらと思い、定期的に情報を発信して行くことにしました。

外国人旅行者と日々接するサービスの事業者として、
また、事業者を支援するインバウンドビジネスのコンサルタントとして、
より現場感のある声を届けていきたいと思います。

記念すべき1回目は、「志を持つ」というテーマにしました。
特に、新規事業を考える人にとって大事なことだと思っています。

広がる訪日旅行の可能性

ご存知の通り、近年、訪日外国人客は急増しています。

2020年に2000万人、2030年に3000万人という目標を政府は掲げていますが、
あながち的外れな数値ではなく、現実感ある数値だと思います。

東京オリンピック開催も決まり、
精神的にもとても追い風が吹いています。

「こんなおいしい領域ないんじゃないか。」
「こんな伸びていれば何をやっても儲かるんじゃないか」

確かに、実際に業界内にいても伸びている事を感じますが、
ビジネスとなると、もう少し冷静に考える必要があります。

誰が儲かっているか

昨年、起業当初、ゲストハウスを創りたくて、
品川のゲストハウスで修行しながら、物件を探していました。

ゲストハウスは相当な稼働率で、
東京全体の宿不足をとても実感しました。

これはポテンシャル高いなと感じていたのですが、
結局、初期コストや物件との巡り合いの問題で、
オープンできないまま本日に至っています。

いつまでも指をくわえているわけにもいかず、
この領域で他に何かできることがないかと模索しました。

色々な事業者、インバウンドに明るいメディアの方とお会いし、
盛り上がっているインバウンドで
儲かっている人は限定的だということを感じるようになりました。

ちょっと考えてみてください。
インバウンドで儲かってるなーっていう企業はどこでしょうか。
新規事業で、すごく儲かっている事業って思いつくでしょうか。
(儲かっている≠話題になっている)

思いついたのは、
小売り、宿泊、交通、飲食、通信・・・。
インフラ・ハードを持っているような企業が殆どでした。

サービスで言うと・・・。

そうした状況の中、オリンピックも決まり、
プレーヤーは急増中というのがインバウンドの領域です。

インフラ・ハードをもっている人は、
それをどう活用していくかというマーケティングに専念できますが、
そうでない人は、まず種を探す必要があります。

儲かっているプレーヤーが少ない分野であっても、
これだけ成長している領域なので、必ずチャンスはどこかにあります。

チャンスを掴むには志が必要

ではどうやったらチャンスを掴めるのか。
運がよければすんなり見つかることもあるかと思いますが、
基本的には結構根気がいるフェーズです。

収入はなく、支出ばかりが増えていく。

そんな日々が続くと、精神衛生上折れそうになることもあります。

これは、インバウンド業界に限らず、共通して言えることですが、
特に「成長業界だから」と楽観視していると反動も大きく来ます。

他の仕事をしてたほうが、楽で、楽しいんじゃないか。

そう弱気になる思いを奮い立たせるためにも、
自分の中で確固たる「志」を固めておくことが大事だと感じました。

どこを目指して自分は取り組んでいるのか。
なんで自分は取り組もうとしているのか。

必須ではないかもしれないですが、
「志」を固めておくと確実にチャンスを掴める確率はあがります。

なぜ志が大切か

特に、この1年間で志が大切だと感じた理由が2つありました。

1つは「背中を押してくれる」ということ、
もう一つは「道標になってくれる」という事です。

「背中を押してくれる」
弱気になった時に、頑張らなくては、と思うと同時に、
頑張ってる時に、早くもっと先に行こう、というモチベーションになります。

「道標になってくれる」
新しい種を探そうとするとき、
筋がいいと思ってた道が突然閉ざされることもあります。
そんなときに、次の種探しをする時にヒントをくれたのは「志」でした。

『国境を越えた結び目(KNOT)を創出し、みんなの人生を豊かにする』

僕たちは3人で起ち上げたという事もあり、
この「志」の元にここまでやってこれたと思いますし、
これからもやっていけるものと思っています。

走り始める前に、
または走り出してふと立ち止まりそうになった時に、
どこを目指しているのか、
何のためにやっているのか、を整理すると、
次の一歩への原動力になると思います。