奈良】奈良公園周辺エリアガイドのポイント

特に大阪に複数日滞在されているゲストで奈良公園周辺エリアに興味を持つ方は多めです。
鹿&大仏を楽しみにくるゲストは多いけど、そこにツアーだからこその魅力訴求をどうするか。

鹿が可愛かった、大仏が大きかった以上の印象を残せるような奈良公園周辺のポイントを整理しておきます。

ゲストが興味を持つポイント

  • 野生の鹿に餌をあげるという体験
  • 東大寺などの巨大寺院の存在と、それが築かれた背景
  • 8世紀に築かれた古代都市としての側面
  • 春日大社で散見される灯篭と、すぐ側に佇む原生林
  • 山焼きや修二会など、古代から息づく祭礼

事前に抑えておくべき注意点

  •  ルート
    • 特に春日大社参道はかなり長く歩く必要があるので、問題ないか確認しておく。
    • 奈良公園に入ってしまうと飲食店の選択肢が大幅に限定される。
    • 春日大社も東大寺も周辺に坂や階段多々。ゲスト次第ではコース要検証
    • お手洗いがある場所なども要チェック。大仏殿や春日大社の中には無し。
  •  各施設の営業情報
    • 春日大社特別参拝は宮内庁行事などでアウトとなる可能性あり。事前に電話で必ず確認要
    • 行程に春日大社を含む場合は、唐突な祭礼などで中に入れない場合に備えたプランBが要
    • お店はだいたい不定休や団体貸切などで使用できない可能性あり。要確認
  • 交通渋滞
    • GWや桜シーズンなど繁忙期は、大幅な渋滞でバスが遅れやすい。

ガイドが発揮できる価値

  • 古代日本の首都ならではのストーリーを分かりやすく・面白く伝える
    • 奈良に来るゲストの大半は、前後で京都を訪れている。京都との比較を効果的に入れると、より理解しやすい
  • 効率よく見どころの紹介、ビューポイントを抑える
    • バス渋滞などのケアやゲストに併せたルート選択での対応力
    • 鹿との触れ合い方How to(楽しく、トラウマにならないように)
  • 自分達だけでは行かない場所・気づかないようなもののご案内

エリア情報

奈良公園

鹿があちこちにいる奈良公園の中に主要なスポットがあり。
JR駅からだとちょっと距離があるので奈良公園内まではバス利用がオススメ。近鉄駅からだと興福寺まではすぐ。
最も歩くのは春日大社だが、最も奈良の良さを体感できる場所もここ。
バスは、奈良公園エリアだけでなく、西ノ京エリアの唐招提寺や薬師寺方面まで含む1日フリーパスが500円で購入可。

  • 鹿
    • 奈良公園周辺をほっつき歩いている鹿は野生の鹿。人に馴れているが、決して飼育されているわけではない。
    • 普段は大人しいが、鹿煎餅(一束150円)を持った旅行者を見るととてもアグレッシブになる
    • 特に迫られて狼狽する旅行者はカモだと判断される。取り囲まれても落ち着きを保とう
    • 鹿煎餅以外のものを与えることはNG。紙やビニール袋を食べようとする鹿もいるので要注意
    • 奈良公園内の鹿は2017年調査結果では1200頭以上(牝の方が長生きで、牝700頭以上に対して牡は300頭以下。残りは子鹿)
    • 春日大社創設にかかわる伝説との関わりから、奈良では鹿は神の使い
    • ボランティアで鹿を保護する団体があり。病気の鹿の世話、鹿の新生児の保護などは彼らが実施
    • 牡鹿の角は1年で生え変わる。10月には鹿の角切が開催される(会場である鹿苑は参道脇に見える)
    • 鹿は車道を横切ったりもするので、奈良をドライブするのはとても大変
    • 過去に、大阪市内までほっつき歩いていった鹿もいるのだそう
  • 春日大社
    •  8世紀半ばの創建。その時期に神が白鹿と共に春日山を訪れたという伝説。
    • 灯篭:参道には石灯籠が、境内には釣灯篭が乱立する。前者は総数約2,000、後者は1,000。
      平安時代から現代まで、様々な人々からの寄進で、その願いが記されている。
      石灯籠は250万円以上、釣灯籠は200万円以上。
      確認できるものは16世紀以降のものが大半。本当に古いものは、「春日大明神」の文字が見られる。
      現代では年に節分と8月の14日&15日の三日間のみ灯が点されるが、それ以外の日でも藤浪之屋ではその感じをイメージできる。
      エッフェル塔が書かれた釣灯籠、そごうから寄進された石灯籠、トヨタから寄進された釣灯篭、徳川綱吉寄進の釣灯籠などなどうまく話題作りをしたい。
    • おみくじ&絵馬:おみくじは鹿が咥えているようなデザイン。絵馬には鹿の顔を描けるものがある。
    • 藤:藤原氏の氏社であるため、藤は春日大社のシンボル(下り藤)。砂ずりの藤があり、巫女さんは藤の髪飾り。
    • 背後には原生林。神山としてほぼ手つかずのまま残されている。
      上代、人々は自然の中に神を見て、その自然を手つかずのまま残すのが信仰の形だった。
    • 春日山から水が流れてくるため、人々はここに神性を感じた。奈良市域では稀少な水源
    • 式年造替という20年に一度の大幅改修あり。神の住処を綺麗にする意味合い。
    • 「何度も修理されている神社なんか世界遺産に値しない」とかつてユネスコに見做されていたが、
      実際に足を延ばしたユネスコの人々が原生林や祭礼、鹿などに感動し、その価値を評価されて世界遺産に。
    • 境内では時折婚礼が行われていて、舞殿で巫女さんの舞を見学できる。ただし宮内庁ご用達の祭礼などの際には拝観不可
  • 東大寺大仏殿
    • 8世紀半ば、各地の国分寺の大本として建立。日本全国各地にある国分寺跡は、各地において8世紀当時中心地であったことを意味する。ちなみに京都市域も含む山城国の国分寺は現在の木津川市にあり(現在でいう京都市域は当時ほぼ未開地に近かった)。
      *東京の国分寺市の名は武蔵国分寺があったことから。
    • コンセプトは”鎮護国家”、仏の力で災いから国を護る。内乱や災害の相次いだ奈良時代中期に、聖武天皇が当時の国力を尽くし、平和を願って建立された。
    • 近年の研究では、大仏建立をはじめとする巨大寺社建立が、当時の奈良の自然環境悪化をエスカレートさせた要因とも言われている。災害や内乱に悩まされ、平和を願って築かれた大仏殿の完成が758年、その後の長岡京遷都がたった26年後の784年。そう思うととても皮肉な結末。
    • 大仏殿の両脇にはかつて100m超の七重塔。大きすぎて倒壊。今は片方の相輪のみ。
    • 源平期に一度、戦国期に一度、それぞれ兵火で焼失。以前どうだったかはそれぞれ復元模型あり。
    • 大仏殿入口脇にある”びんづるさん”に触れると、触れた箇所と同じ部分が治癒されるという言い伝え
    • 大仏(如来)の脇に二体の菩薩像、その背後に天部。南大門には明王ということで仏の世界観を話しやすい。2体の天の足元には邪神
    • 大仏の鼻の孔と同じ大きさの”柱くぐり”は修学旅行生が行列を為す定番行事。行列や様子を見せながら、笑い話をできるとGood
    • 大仏がどうやって作られたかは必ず聞かれる内容。しっかり押さえておくこと
  •  興福寺
    • 藤原氏の氏寺。8世紀建立。
    • 元々は、現在の奈良公園域の大半を占める巨大寺院。平安京遷都(794)~戦国時代後期(1560年代)頃まで、中世の奈良を実質的に統治していた存在。興福寺が守護的な役割を果たしていたため、中世の奈良には他の地域と違い、守護らしき守護が置かれなかった。
    • 五重塔以外に南円堂、北円堂、東金堂、中金堂、西金堂あり。大半が兵火で焼失。極めつけは19世紀廃仏毀釈による破壊で、五重塔が25円(今で言うと10万円くらい)で売り飛ばされるというゴシップまで流れたほど。
    • 東大寺と比較しても破壊が激しいのは、明治以前には興福寺が春日大社を傘下に収めていたため。
      天皇親政を夢見る明治維新期の神道系狂信者の恨みを買ったことで消滅の危機。
    • 東金堂と南円堂の間などをはじめ、様々な場所に遺構が残る。
    • 国宝館には阿修羅や千手観音など。元々は食堂(僧侶が食事をとる場所)
    • 現在では興福寺を往時の姿に戻そうというプロジェクトが進行中(中金堂再建など)
    • 五重塔は日本第二の高さ。夜にはライトアップ
    • 東金堂の薬師如来は医療の神様。手には薬瓶。十二神将は頭上に干支の動物。四天王像の足元には邪神
    • すぐ傍の猿沢池越から眺める五重塔は写真ポイントのひとつ。
    • 猿沢池すぐ南の橋下に見える廃仏毀釈の爪痕。首のない地蔵群。
  • 奈良公園内外その他
    • 若草山; 山焼きで有名。麓は、休みながら鹿とたわむれるのにいい場所。桜の時期には上へ登っていく人も多い。
    • 鹿苑; 鹿の保護施設。角切や鹿まつりでも有名。子鹿や病気の鹿の保護はここで。
    • 浮見堂; 水面に映る姿が綺麗。憩いの場。夜間はライトアップ。すぐ側の池ではボートに乗れる。
    • 二月堂; ビュースポット。修二会で有名。その修二会によって一度焼失。
    • 法華堂; 焼失を逃れた東大寺関連の数少ない施設。拝観料600円だが、中に入ると不空羂索観音像
    • 手向山神社; 東大寺の守り神。向い鳩のご神紋が可愛い。
    • 奈良太郎(東大寺鐘楼); 日本三大名鐘のひとつ。下から除くこともできる。Google Mapでも”Nara Taro”で出てくる。大きすぎて、三日三晩鳴り響きた逸話。
    • 南大門; 世界最大の木像、金剛力士像。
    • 氷室神社; 氷の神様を祀ってる。冷凍業者から奉納。氷みくじがユニーク。春には桜が美しい。
    • 依水園; 趣の異なる2つの庭園を堪能できる。
    • なら仏像館; 仏像好きな人には聖地のような場所。

ならまち

京都や金沢、鎌倉など同様、第二次世界大戦の爆撃を免れたたため、古い町並みが残っている。
ならまち界隈の大部分は、元々は興福寺のすぐ南に位置する巨大寺院の一つだった元興寺の境内。

お店が並び立つ観光スポットになったのは80年代から。
細い道と古い町屋が続く、散策していて楽しいエリア。

  • 格子の家; ならまちの町屋を再現した施設。古い時代の暮らしを感じられる場所。
  • にぎわいの家; 築100年の町屋を公開。無料で入場できる。
  • なら工藝館; 筆や一刀彫人形など、奈良の様々な伝統工芸が常設。
  • 今西書院; 書院造の建物。中で抹茶や甘味もいただける。
  • 春鹿酒造; 5種の利き酒体験を楽しめる。飲んだものをそのまま購入することも可。
  • からくりおもちゃ館; 古いおもちゃやからくりおもちゃなど多々所蔵。実際に触って遊べる。
  • 御霊神社; えんむすびの神様として有名な出世稲荷があり。牡丹が綺麗。

季節情報

  • 桜の時期、GW、紅葉の時期、修学旅行のピークシーズンなどは異常に混みあう。車はあまり信用できない。
  • 山焼き、修二会、万灯篭、角切り、おん祭、その他様々な祭礼あり。
  • 冬は店舗の不定休や営業時間短縮などに注意。

旅程スケジュール案(時間は大体のイメージ)

  • #01:奈良町&奈良公園6時間プラン withフリーパス
    • 10:00 JR奈良駅→バス
    • 10:20 興福寺
    • 10:50 猿沢池
    • 11:00 ならまち散策~にぎわいの家など
    • 11:50 昼食
    • 12:50 近鉄奈良駅→バス
    • 13:10 飛火野(春日大社表参道)
    • 13:20 春日大社
    • 14:20 若草山麗
    • 14:30 二月堂
    • 14:40 奈良太郎
    • 14:50 大仏殿
    • 15:40 南大門→バス
    • 16:00 JR奈良駅
  • #02:奈良公園3時間
    • 13:00 JR奈良駅→バス
    • 13:20 飛火野(春日大社表参道)
    • 13:30 春日大社
    • 14:30 若草山麗
    • 14:40 二月堂
    • 14:50 奈良太郎
    • 15:00 大仏殿
    • 15:50 南大門
    • 16:00 興福寺

※行程案は絶賛募集中です。実際ガイドした際の行程を教えてください。




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